Paris Music Tour

パリの音楽について書いていきます。

グレトリー最後の住居

Rue de la chaussée d'Antin 4番地、前の記事で紹介したロッシーニの住居と同じ建物にオペラ・コミックを高等なものに変えたベルギー出身の音楽家、アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリも晩年住んでいました!

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生涯で50曲以上のオペラを作曲しナポレオンからレジオンドヌール勲章を受け、その後フランスから年金を支給されました。

代表的なオペラ、La caravane du Caire (1783) から。グレトリーらしいゆったりとした音楽ですね。グレトリーの信念としてすべての音楽が甘美的で当時でいう"フランス的"な作曲法です!

彼の娘のリシュルも音楽の才能があり、13歳の時にオペラ「アントニオの結婚」、そして14歳の時に「トワネットとルイ」を作曲しています。しかし1890年、彼女が18歳の時に若くして亡くなっています...

その頃にグレトリーはいくつかの哲学書を執筆しています。

1789年から「音楽に関する回想と随想録」を3巻、そして1801年からは「真理の体系」を残しています。

晩年には哲学者ルソーをまねて彼がかつて住んでいたフランス北部のモンモラシーのエルミタージュルソーが住んでいた同じ部屋を別荘にしました。そこでルソーと同じように「世捨人の反省録」を執筆し1813年9月24日に別荘で亡くなりました...

音楽、哲学の他にも建築なども研究し、階級がなくどこからでも見える客席や舞台を理想としていました。舞台下にオーケストラピットを作るという発想は100年以上後ワーグナーによりバイロイト祝祭劇場の建設により実現しました!

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